それはきっと千代ちゃんが、自分と同じスピード、同じリズムで時間が流れ、呼吸をしている場所を見つけたからに違いなかった。
でも別に世の中の役になんて立たなくたっていい。もしも役に立っていなかったからといって価値がないなんてことは絶対にない。あなたはあなたでいてくれよ。
自分の持っている声や言葉や体、あるいは知識や能力が誰かのなにかになり得る。流動し続ける自分自身が、それでもぴたっとはまる場所がきっとある。
Model : Haruka Suzuki Produced & Directed by un/bared (Rika Tomomatsu & Nozomi Nobody)
名前とか顔とか、存在を象るあらゆるものがなくなったらーーということをわたしはときどき想像する。そのときわたしは、大切なひとたちのことをいまと同じように大切に想い、同じように愛すことができるだろうか。
あぁこのひとは自分や他人の不完全さを受け入れているひとだ、と思った。ひととして生きているかぎり完全な正しさなんてあり得ない。その事実をごく自然に受け入れている彼女の姿勢は、そっくりそのまま彼女の持つ優しさに繋がっているのだと思った。
Model : Sayoko Ozawa Produced & Directed by un/bared (Rika Tomomatsu & Nozomi Nobody)
祈り。 それはたぶん、誰かを想うことだ。
「知る」ということ。 知ろうとすること。わかりたいと願うこと。どうしてだろうと疑問を持ち、自分なりに調べ、考えてみること。 試しにちょっと触れてみること。ぬくもりを共有すること。同じ傷みを抱えていることに気づくこと。
「出来るだけ美しくありたい」「出来ればもう少し美しくなりたい」という気持ちと、ひとに対しても自分に対しても「いまのままで十分素敵、愛してる」と思う気持ちをどう両立すればいいんだろう。
Model: Nozomi Nobody Video: Rika Tomomatsu Styling: Nozomi Nobody & Rika Tomomatsu
どこに行っても、誰でもなくなっても、わたしだけはわたしをいつだって知っていて、逃げることができなくて。 たったひとつ確かなものの、その何と頼りないことだろう。